コンクリート工学研究室で行っている研究のリストです。
コンクリートをつくるとき、骨材の選定が不適切な場合には、アルカリ骨材反応とよばれる非回復性の劣化が生ずる最悪の状態が生まれます。骨材中のガラス質や溶解速度の大きいシリカ系鉱物が骨材の中にあると、材料に内在するアルカリ金属の溶融によってコンクリートの中の水のpHが増大し、これらの物質が溶解、シリカゲルが生成されます。このシリカゲルは吸水・膨潤するため、コンクリート内部で多数のひび割れを生じさせ、コ…
鉄筋コンクリート造建物の地震による損傷程度や,地震後の継続使用性を適切に予測するためには,地震応答変形の適切な評価が重要です。限界耐力計算法においても,応答塑性率が等価粘性減衰係数の算定に用いられるため,降伏変形の推定値が地震応答の評価結果を左右します。実験結果の回帰式に基づく現行の降伏変形評価式は,理論的な背景に乏しく,推定精度にも課題を有していることから,部材の断面や材料の変化による降伏点変…
鉄筋コンクリート造建築物の経時的な力学特性変化(架構,構造部材の剛性や降伏点の変化) のうち,これまで構造系の研究者に意識されてこなかった”乾燥”の有無をパラメータとした大規模骨組みの静的載荷実験を実施しました。乾燥の影響に関する以下の知見を得ることを目的としています。 RC造架構の地震応答時に生じ得る危険性(過大な変形や偏心)とそのメカニズムの解明 RC造部材の形状,鉄筋比,部材間の剛性比および…
セメントと水が反応し,コンクリートは強度が出て構造材料として利用されます。コンクリートのさまざまな利点のもとは,この水とセメントが反応するという現象 にすべてが支配されているといっても過言ではありません。当研究室では,これらのメカニズムを明らかにするとともに数値モデルによって,コンクリート中のセメントがどのように反応し,どのような物性を生じさせ,どんな場合に劣化するのかということを評価・予測する…
コンクリートの体積変化は、1)コンクリートの物性(強度、ヤング率)の変質、2)鉄筋コンクリート部材の性能(耐力、剛性、エネルギー吸収能力)などに影響を及ぼすため、物性の評価・予測、および制御方法の確立が不可欠です。物性測定方法も確立されていないので、試験方法の開発を行うとともに、さまざまなメカニズムの開発、製品の開発を行っ てきました。また、国際的にも、LarfargeHolcimとの国際共同研究…